
こんにちは、HIROXです。
このブログでは、FXトレーダーとして成功し、経済的、時間的自由を手に入れるための自己改革について解説しています。
※本記事は筆者個人の経験と考えをまとめたものです。医学的な助言ではありません。心身の不調が続く場合は専門機関にご相談ください。
なぜ人はトレードにおいて全損や壊滅的負け、いわゆるドカン負けを繰り返してしまうのでしょうか。
今回はその原因の一つについて考えていきます。
ドカン負けの原因は「恐怖の記憶」にあった
最初に結論を言ってしまうと、
※本記事では、この状態を便宜的に「トレーダー的トラウマ」と呼びます。私が説明のために使っている言葉で、医学的な診断名ではありません。PTSD(心的外傷後ストレス障害)は医師が診断する疾患であり、本記事が扱うものとは別のものです。
私自身、自覚のないまま、ずっとこの状態だったと思っています。
過去に大きな負けを経験したことのあるトレーダーは、その時のとても強い苦痛と恐怖が心に強いダメージとして刻まれており、似たような状態になったと感じるとパニック状態を起こしてしまい正常な判断ができなくなります。
そしてまた同じことを繰り返してしまうのです。
この「また同じことを繰り返す」行動の一つが、リベンジトレードです。損失のあとに、取り返そうとして行う取引。判断の基準点を「相場」としていた状態から「自分の損失を元に戻すこと」へ移してしまった取引を、私はそう呼んでいます。
腕が落ちたわけでも、手法が急に効かなくなったわけでもありません。起点が相場ではなく、損失を取り戻さなくてはならないという感情のほうに移っているだけです。
この状態になると、扁桃体に脳を乗っ取られたような感覚になります。私の場合、こうなってから下した判断で助かったことはほぼありません。
頭がまともに働いていない状態で、何をやってもおかしなことになっています。
そしてパニック状態なのでそれに気づくこともできません。
気づいて正常な自分に戻ることは容易なことではありません。トラウマを克服していない状態では不可能に近いでしょう。
そして、先ほど「ほぼありません」と書いたところが、またやっかいです。ごく低い確率で、助かってしまうことがあります。そして、その一度が判断をさらに狂わせます。
同じ額でも、利益で得る喜びより損失で受ける痛みのほうが大きく感じられ、損を抱えた状態では危険なほうを選びやすくなる。行動経済学のプロスペクト理論が、ちょうどこの形を説明しています。だから助かった記憶のほうが強く残り、次も「まだ戻るかもしれない」を選ばせます。その話はデイトレは自己改革が9割に書きました。
トラウマになりやすい状態とは
トラウマは、次のような状況の時に起こりやすいといえます。
2.生命を脅かす強い恐怖感を伴った時
相場は自分の力ではコントロールできないため、どんなにあがいても一個人トレーダーではどうすることもできません。圧倒的な力です。
そして、トレーダーにとって命とも言える、大事な資金をすべて一瞬にして溶かしてしまう出来事は、生命を脅かす強い恐怖と言えるでしょう。
まさに、トラウマの条件がそろってしまっているのです。
トラウマは本来は命を守る重要な防衛機能だった
なぜこういった機能が脳に組み込まれているのでしょうか。
トラウマは本来厄介なものなのではありません。
命の危険から身を守るための重要な防御機能だったものなのです。
脳の扁桃体と呼ばれる部分が興奮するほど、アドレナリンやノルアドレナリンが多く分泌され、その出来事が記憶に強く残りやすくなると言われています。
本来はこの記憶が警報システムとなり、少しでもこの記憶と一致する出来事が起こると扁桃体が警報を鳴らし、身を守るのですが、それは狩猟採集時代に役立つもので、現代では時代遅れの警報システムとなってしまっているのです。
扁桃体についてはこちらの記事も参考に↓
トレーダー的トラウマ状態かチェックする方法
このトレーダー的トラウマは果たして克服できるのでしょうか。
今の状態を簡単にチェックする方法があります。
その時の状況を思い描いた時、その映像に自分の姿は出てきていますか?
自分がパソコンに向かっている様子が出てきているか、つまり1人称視点なのか、3人称視点なのかということです。
私が使っている1人称/3人称の目安
映像が1人称視点だったなら、私はまだその出来事の中にいる、と考えるようにしています。
これは心理検査でもなんでもなく、私が自分の状態を確かめるときの目安にすぎません。ただ、目安があるのとないのとでは、対処の入り口がまるで違います。
3人称視点であれば、過去のつらい経験を活かし、成長材料として考えられているでしょう。
しかし、油断はできません、トラウマを本当の意味で消しさることはできないといいます。
トレーダー的トラウマは克服できるのか
本当の意味で消し去ることはできないからといって諦める必要はありません。
扁桃体に刻みこまれた恐怖そのものを消すことはできませんが、前頭前野にはその恐怖反応にブレーキをかける働きがあると言われています。私の場合も、パニックのような状態になること自体はありますが、その時間を短くすることはできるようになりました。
一般的には恐怖を感じたできごとを、別の類似体験で実は怖くない出来事であるように記憶を徐々に上書きしていくような手法をとったりするようです。
例えば、著しい恐怖体験をしてしまった学校の生徒達は、その事件のごっこ遊びをすることで別の記憶に上書きしていくような行動がみられたそうです。
ただし、これは専門家の管理のもとで行われるものです。素人が恐怖の場面をわざわざ再現するのは、かえって記憶を強める危険があります。真似はしないでください。
私がやったのは、もっと地味なことでした。デモトレードで、決めた場所で損切りを実行する。それだけを、何度も繰り返す。負けを再現するのではなく、損切りという動作そのものに体を慣れさせるという発想です。
私がとっている2つの対策
本当の意味で消し去ることはできないのであれば、具体的な対処方法は次の2つが有力でしょう
2.トレーダー的トラウマから一秒でも早く抜け出す
1.トレーダー的トラウマが発動しないようにする
予防できればそれに越したことはありません。
エントリー時に想定と違った値動きをした場合、どこで損切するかを決めておき、確実に躊躇なく実行する。それだけです。
それができないから苦労するんですけどね、、、
一度損切すべき場所を超えてしてしまうと、気づいた時には深みにはまってしまうことも少なくありません。
その境界線は非常に曖昧ですが、いざ超えてしまうとすぐに深みにはまってしまいます。
自分で決めた最終防衛ラインやエントリー根拠が否定された瞬間など、早い段階で対処していくことがいかに重要であるかがよくわかります。
2.トレーダー的トラウマから一秒でも早く抜け出す
この状態から正常状態に戻すのは並大抵のことではありません。
つまり、これはマズイと気づく。このままでは絶対に損失が膨らむ最悪全損する。今この瞬間に損切りすることが最良でありそうすべきだと強く思う。すでに受け入れがたい損失だが損切りを実行する。
これはかなり苦痛をともなう行為で、非常に高い精神力、意志力を必要とします。
意志力についてはこちら
仮にトレーダー的トラウマ状態になってしまったら、可能な限りリラックスできるよう呼吸で自律神経をコントロールします。呼吸は、自律神経に自分から働きかけられる数少ない手段だといわれています。
できるだけゆっくり息を吸い込みゆっくりと吐いていきます。
約10秒ぐらいかけてゆっくりです。徐々に体の緊張が緩み、心がおちついてくるのが分かるはずです。
そして
「単なる金だ命まで取られるわけではない。」
「冷静になって状況を判断しよう。今の自分なら何をすべきか分かるはず、前とは違う。」
と言い聞かせていきます。
これはいわゆる「再集中」のスキルです。自分が今あるべき状態にないとき、横隔膜を使って呼吸を整えることで、私は落ち着きを取り戻しています。
まとめ
この「恐怖の記憶」を書き替えていく作業等の自己改革の全体像はこちらにまとめました。
私は、感情的になった自分を意志で止められるようにすることはほぼ不可能であると考えており、可能な場合でも、その道は非常に険しく相当の日時を要すると判断しています。だから「設定で止める」仕組みのほうを作りました。MT4・MT5向けのツールです。
どういう仕組みなのかを読む(無料でお試しいただける版があります)










